呪術廻戦0を観て感じた“選民”と倫理の話。
私は決して政治思想が強いわけではない(何なら大人としてもっと興味と責任感を持つべきなのに全く足りてない)人間だが、呪術廻戦0を繰り返し観て色々考えてたら1つの解釈にたどり着いたので、備忘録として記しておく。すべて妄想だが政治に例えてるので、気を悪くさせてしまう内容かもしれず大変申し訳無い(思ったことを書いてしまってるが、ぶっちゃけると誰にも嫌われたくないのであんまり読んでほしくない気持ちもある)
夏油傑は報われない呪術師優位の世界を作りたくて離反し、最終的に百鬼夜行を起こしている。離反の際は、自身の両親まで手にかけている。どんなに夏油傑が好きでも、これを両手放しに認めるのはなかなか難しい。夏油傑ファンのオタクでもこの意見はよく見かける。(賛成派の方を否定するわけではありません。思想は自由です)
個人的な意見としては「だめだよなぁ、でもなんか理解しちゃう気もするな…でもだめだよなぁ…」であった。
何回か劇場に足を運ぶ中で「もしこれがこうだったら」という仮説が立ち、自分なりの考えができた。
まず、夏油のこの行動にNOと言えるのは、自分が選民される世界に生きていないからであると考えた。
たらればとして話す。
日本は現在、財政難だし為替も弱いし給与は上がらないのに物価ばかり上がったりで、寿命は伸びてるけど本当にそれが幸せなのか、多くの国民は色々と大変な思いをしながら生活してると思う(たらればといいながらいきなり生々しくて嫌になる)
みんな働いて税金を納めたり、体調を崩したら保険適用で治療したりしてギリギリ国は回っている
このバランスが、どこかのタイミングで成立しなくなるとする。
税金は更に上がり、国が定めた満額を納められる人がどんどん減る。無理に働いて傷病者も増え、税金でまかなっていたものがより足りなくなる。負のスパイラルが続く。どんどん国の状況が悪化していき、どこかで何かしらの対応をしないと誰も助からなくなるのでは?と不安が立ち込める
のらりくらりの延命手段ばかりの中、ひとりの政治家が声を上げる。全員を救うのは無理だ、諦めて救える人だけを選び、その人たちで健康な国を立て直して行こう、と。明確な選民である
国がそんな非情な判断を下すのか、と間違いなく非難が起こる。が、健康で、かろうじて税金を納めて人のぶんまで働いている国民からするとどうだろう。たしかに自分は人より良い生活ができていたが、その余裕ももう殆ど無く、搾取されているという感覚のほうが強まっていたら。そしてこの「数では劣る」国民のほうが健康で、何かしらの能力に長けていて、社会的に「強い」としたら。
民主主義がそのままの形を保てなくなるきっかけがあれば、社会は、世界は変わるかもしれない。そんなことはしたくない、だが国の存続のためにはどこかで線を引かなければいけない。
心身の丈夫さ、資産額、学歴、国籍。本来なら線を引くべきでないと頭では理解していても、極限の状態を突きつけられてなおそれを拒み続けることができるのか。
夏油は呪術師か否かで線を引き、守りたい人を守ろうとした。両親は自分が引いた先の向こう側にいたが、線を引いてしまった以上自らそれを歪めることはできないので決行した。とかいろいろ考えながら仮説を立てていたら思った以上に腹落ちしてしまった。個人的にそうはしたくないが、なんかわかった風になってしまった。そんな気がした。
という記録である。ここまで読んでいただき全く明るくないところにたどり着いてしまったことをお詫び申し上げることしかできない。
ここまで、あくまで私の解釈だったが、大好きなこの作品で暗い気持ちになって終わるのは本望ではないのでもう少し考えてみた。
劇場版懐玉折も足を運べるだけ劇場に通っていたのだが、あまりにも普通で眩しくて青い春を拝ませてほしくて、そしてそれと同じくらい、真面目で人思いだった青年(まだ少年だった)の世界を歪ませてしまったことの贖罪、みたいな気持ちもあった(私が何を思っても何にもならないし、自意識過剰なこともわかっている)ただ、私は税金こそかろうじて納めてるもののあんまり人の役にも立ててないし、性根はネガティブだし、典型的な猿なんだろうなぁと思いながら落胆するだけでそれ以上深く考えてはいなかった。
ただ今回0を繰り返し見ることで「夏油傑は離反したが、どうすればその必要のない世界を作れたのか」もとい「選民が起こらない、する必要のない世界を継続していくためにはどうすればいいか」をぼんやり考えるようになった。(ここからめちゃくちゃ雑になります)もちろん人間なんてどうやっても善人ばかりにはならないし、戦争もなくせてないし、税金たけぇし物価たけえし常識ない人もルール守れない人も犯罪者もたくさんいて何にも許せないけど、それでも各々がなるべく政治に興味を持ち国の運営に参加し、みんなが文句をこぼす程度で済むというか、なるべく多くの人が健やかに生きていけるようにするしかないのかなー。と、頭があんまり良くない猿は考えたのだった。国内外含めてなるべくいい世界になってほしいので、なんにもわかってないけどできることをやっていこうと思う。
